介護士だって好き嫌いがあるんですよ。
本当はそんなことがあってはならないのですけどねーww
でも、どうしても好き嫌いが出てきますよね。
そんな中で、どうしても忘れられない利用者様っていてるんですよ。
今回は、私の介護士として働いた中で、忘れられないあるおばあ様のお話を。
最高のおばあ様「清さん」の思い出話し
きっとこの後も、このおばあ様以上に好きになれる利用者様は出てこないと思います。
それくらい、キュートで愛くるしくて、憎めないおばあ様でした。
初めての出会い…。
私がこの老人ホームで働き始めた時には、もうすでに入居されておられ、私が初出勤の際、緊張で必死で教えてもらって時に、ずっと視線を感じていたんです。
その方は、柱の陰から上の写真のようなサングラスをかけ、ハットをかぶったドラえもんのような体型の方で、性別は不明でした(;・∀・)
その方の視線をずっと感じながら、仕事内容を教えてもらってお昼の時間にやっと初めてコンタクトをとることになります。
清さん:「あんた誰や?」
私:「あ、初めまして、今日からお世話になりますTANAKAZUです。よろしくお願いします。(あ、女性なのね)」
清さん:「あー、よろしくよろしく!!」
ゴルゴ13ばりのグラサンのまま握手。
無言のまま30秒以上離してくれず、そのまま清さんの席まで連れていかれる(;´・ω・)
清さん:「ちょっと横に座りなさい。マッサージしてあげるから」
と、おもむろに腕をもんでくださる。
その気持ちよさが半端ないんです!!
絶妙な加減で、鳥肌が立つくらいに気持ちよくって。
聞くところによると、清さんは、元マッサージ師とのこと。
マッサージ以外の仕事はしたことが無い、生粋の元プロマッサージだったのです。
後でスタッフに尋ねると、サングラスとハットは必ず装備してるとのこと。
また昼ごはんが終了すると、物陰からスタッフを眺めている…。
これが清さんの日課で、慣れるのには少々時間がかかりましたww
正直、始めの2週間は怖かったです( ;∀;)
口癖は「なんやの?」(「なんなの」の関西弁です)
怒ると必ず「なんやのーーーー!!」って怒るし、声掛けしても「なんやの?」基本「なんやの?」で済ませてきますww
そんな清さんとの日々が始まるのでした。
おむつ交換の思い出
働き始めて半年くらいの時、もうすっかり清さんファンになっていたころ、清さんは、転倒での骨折をきっかけに、歩行が困難になり、車いすでの生活を余儀なくされました。
その時点から、おむつ対応になるのですが、それがまた大変でした( ;∀;)
歩行が困難といえど、立ったり座ったりはできる状態だったので、なかなか夜間帯は大変でした。
おむつ交換で訪室すると、上記の写真のようなポーズで、下半身裸でなぜか仁王立ちしているんです。
で、振り返って「なんやの?」(;・∀・)
床はいろんなものでめちゃくちゃに…。
清さん:「これは誰が汚したの?」
私:「誰やろ?前から汚れてたのかもね」
清さん:「私やろ?ごめんな。ありがとう。」
憎めないんですよねー。
下半身裸での後ろ姿は笑えるんでww
おむつ外しの常習犯ですが、だいたい仁王立ちしているので笑ってしまうんですよww
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いつも職員を食堂で見守ってくれる
日中は食堂で過ごしている清さん。
職員が通るたびに手招きしてくれる。
ちょっと寄り道すると、「休んでいきなさいよ。ジュースおごるわ」なんて優しいお言葉をかけてくれるんです。
スタッフがケアでバタバタしてても、ずっと手招きしてくれてるので、申し訳ないんですが、そこに清さんがいるだけで癒されてました。
元気な時は、毎日同じ席で見守ってくれているので、うちの施設のマスコットガールでしたねww
お風呂介助の思い出
清さんをお風呂介助すると必ず言われることがあります。
それは…。
清さん:「あんたも服脱ぎなさいよ!!(; ・`д・´)」
私:「なんで?嫌や」
清さん:「なんやの?早く脱いできなさい!!(; ・`д・´)」
私:「だから嫌やって言ってるやん」
清さん:「女の私が裸になってるの。なんであんたは服着てるのよ?(; ・`д・´)」
私:「だから清さんをお風呂に入れてるだけやから僕はお風呂に入らないの!!」
清さん:「なんやの!!情けない男やであんたは!!女に恥かかせて(-“-)」
私:「はいはい。ごめんなさーい(*´з`)」
清さん:「なんやのその謝り方は???なんやのーーーーーーー!!( ゚Д゚)」
ほとんど毎回喧嘩しながらの風呂介助ww
なぜかお風呂の時はスケベな性格が出てくるんです(;^ω^)
始めはドン引きしてましたけど、いつの間にかそのやり取りが楽しくて、ほんと癒されてましたww
いつの間にかスタッフも清さんの周りに集まっている
そんな清さんですから、スタッフも構いたくなるんです。
構うというかいじりたくなるんですww
「清さーーん、疲れたよー、マッサージしてー♡」なんて言いながら、仕事の合間にみんなマッサージしてもらってました。
毎日「なんやのーーーーーーー!!」がフロアに響き渡ってましたww
最期の清さん
そんな清さんも、がんを患ってしまいました。
でも、いつもの席で私たちを見守ってくれていました。
もう手招きすることはなくなりましたが、お声掛けすると笑顔で応対してくれてました。
私たちも、清さんがそんなことになるということをなかな受け入れられなくて、ちょっかいをか
そんな清さんもいよいよターミナルケアに移行し、居室での対応になり、そこからすぐに昏睡状態に。
スタッフも清さんの部屋の前を通るたびに安否確認。
もうあと頑張っても2,3日というところで、私に夜勤が回ってきました。
本当によろしくない状況になってきたので、清さんの部屋で夜勤の相方と朝まで過ごすことにしました。
普通は、そんなことしないんですけど、二人とも別に相談したわけでもなく自然と行動していました。
清さんの最期をしっかりと看取りたかったんです。
ですが、さよならは突然でした。
私たちが、ほかの入居者様の部屋を巡視している間に清さんは旅立たれました。
介護士として初めて声を出して泣いてしまいました。
なんで巡視に行ってしまったんだろう。なんで看取らせてくれなかったの?
色々考えましたが、清さんはひとりで旅立ちたかったんだと自分に言い聞かせて、しっかりと旅立ちの準備をさせていただきました。
本当に普段ならこんなことはないんですが、休みだったスタッフも駆けつけて、清さんに最後のお別れをしていました。
本当にみんなに愛されていたおばあ様でした。
もう旅立たれて2年ほど経ちますが、いまだに清さんの話をするくらい、みんなの記憶に残っているおばあ様でした。
きっと天国で得意のマッサージを披露していることでしょうww
載せることはできませんが、ひそかに撮った2ショットの写メは大切に保管しています。
もうこんなに愛される方は出てこないのかもしれません。
本当に、清さんのお世話をできたことは介護士として幸せでした。
今回は、大好きだった清さんのお話をさせていただきました。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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